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2012.10.04

2012 EU

2週間ほどお休みを頂いてヨーロッパを旅行してきました。あまり海外渡航経験もなく貧乏性な僕はこの期間に5ヶ国を周るという弾丸スケジュールを決行。そのせいか途中で風邪を引いたりもしましたが、それは大変有意義な毎日でした。

人が素朴で親切なオランダは想像していたよりもずっと素敵な国でしたし、ベルギーのブルージュという街は目に見えるものすべてが嘘のように素晴らしい町並みでした。美しいものは涙が出るほど、その一方で落書きだらけのメトロなど清濁併せ持つパリははじめて訪れた僕に突き刺さり、西洋のさらりとした空気に東洋のような猥雑さが入り乱れたロンドンでの滞在もまた、驚きに満ちた体験でした。最後に訪れたヘルシンキの信じられない寒さと静寂は東京に戻ってきた今もリアルに記憶に残っています。

東京タワーのみで東京を語るのは不可能ですし、清水寺もまた京都という厚みある街の断片のひとつでしかありません。なので僕は今回の旅行ではひたすら歩くことにしました。平均すると1日10km近くは歩いたのではないでしょうか。成田空港で万歩計を買っておけばよかったな、と後から思ったくらいです。そして普通、観光で撮る写真では道の真ん中から全体を収めることが多いと思いますが、僕は日頃東京を撮るときと変わらない50mmレンズを主に使って、ひたすら部分にフォーカスしました。これらの写真はまだ整理しきれていませんが、近日中にフォトログで公開していこうと思います。

そして、今回の旅行を経て思いつきでフォトログのタイトルを変更しました。コンセプトなんてものがあるわけでなく、単純にもっと突き刺さるほうがよいということで、英語になっています。

僕の職業はデザイナーですが、もしかすると僕の実現したいイメージはいわゆる「デザイン」のプロセスからは生まれないのではないだろうか?なんてことを考えてしまったのです。「泣けるデザイン」なんてあまりにも胡散臭い。「泣けるアート」なんてのも気に入りません。言葉で語ることも大事ですが、やはりモノ自体が語りかけていないとだめだな、としみじみ思います。僕はこれから、どれだけ人に突き刺さるものを作れるのでしょうか。

“The Answer of 21st Century”
http://21a.mabataki.jp