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2019.07.31

渋谷にオフィス移転しました


Photo by Akira NAKAMURA

2016年に法人化してから渋谷→渋谷→原宿→渋谷と、早くも3度目のオフィス移転。原宿の物件はとても気に入っていたのですが、残念ながらオーナー変更により取り壊しが決定。なかなかよい条件のオフィスが見つからない中、奇跡的に現れた物件を契約することができました。

今回はフルスケルトンに近い状態から内装を作り上げています。正直なところ今の会社の規模でここまでする必要はないのですが、原宿のオフィスの居心地がよかっただけに、大学で建築を専攻した人間としてどうしても納得のいく空間にしたかった。それは決してインパクトや写真映えという意味でなく、気持ちよく働く場所として「正しい」空間を目指す、ということです。

正しさ、とはもちろんひとつの答えに限るものではありませんが、ここで働くということ、またはゲストとして訪れた時からの目線、そしてマバタキという会社はどういう人格を持っているべきなのか?という3つの軸から、イメージを起こしていきました。

とはいえ僕自身は実務での設計を行ったことがないため、できることといえば1:50の模型を作るところまで。そこに考えられる限りの最適解を投影し、その模型を僕の大学の同期でもあるデザイン事務所タナカセコに託す形でプロジェクトが本格スタート。実務を十分に経験している人材の目が入ることによって、懸念箇所が大幅にブラッシュアップされた形となって実現されました。

快適性という意味では最新のオフィスビルがベストなのかもしれませんが、僕はこの15坪にアイデアと想いを定着させることで会社としての「メディア」が作れると考えました。特に僕たちのように受託仕事を生業としている会社が自らのメディアを持つというのは、とても意義のあることなのでしょう。

今回目指したのはあくまで奇をてらわず、素直で、ずっと居ることのできる空間を理屈と感覚の両方から組み立てることでした。それは僕たちが日々ウェブ制作という生業の中でも常に意識していることです。

効率的につくる、働くということももちろん大事ですが、それだけではなく人間らしい情緒的な価値も追求する人格こそが、これからの時代を豊かにするために求められていると確信しています。