2014.02.11
[レビュー] Leica Summicron 50mm/f2 (3rd)
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Leica M4に取り付けたところ。海外に出るときは必ず本体に黒のビニールテープを巻いてカモフラージュしている。iPhone 4S + Instagramで撮影。
前回のSummitar 5cmを1年ほど使ってみた結果、買い足したズミクロン50mm。初期のタイプではSummitarとの描写の違いがあまり無いのかもしれないという予想と、最短撮影距離1メートルはやはり不便だということで、いわゆる第三世代のものを選びました。50mmのズミクロンの中ではコンパクトかつ軽量で、最短撮影距離も70cmなので使い勝手がよいです。(これ以上寄りたいのならばそもそもレンジファインダー式カメラを使わない方が賢明ですね)
1991年製という比較的新しい個体だけあって40年代のSummitarに比べるとかなりクリアな描写で、安心して使えるレンズです。しかしボケ足は相変わらず濃厚さがあって、性能がよいものが多い50mmレンズの中でもしっかりと個性が立っているのではないでしょうか。
ISTANBUL / Leica M6 + Summicron 50mm/f2 (3rd) + Kodak ULTRAMAX 400
程よい彩度と豊富なトーンのおかげでポートレートにも向いていると思いますが、僕の場合は被写体との距離を迷うことが多くあまり50mmを使うことがありません。それには専ら35mmを使っていて、よい表情が出ている写真も大抵35mmの方です。
ですのでズミクロン50mmは街の中を歩きながら、魅力的な「部分」に光を当てるような用途に使っています。35mmとはパースの強調具合がかなり違うのでやはり50mmでしか撮れない絵というのはあります。
NEW YORK / Leica M6 + Summicron 50mm/f2 (3rd) + Kodak ULTRAMAX 400
逆光でフード無しというシチュエーションでも暴れることが少なく、総じて現代的という印象。しかし決して退屈な写りではないというのが面白いところです。この後の世代になるとフード内臓の代わりに重量が増している、これ以前の第二世代ではピントリングに指掛けがなくて個人的に操作が難しいということがあって、現時点で僕が一番気に入っている50mmレンズです。
数が多いのか中古品のお値段が10万円を切るパターンもよくあるようで、ライカのレンズの中では比較的手に入れやすいのではないでしょうか。
TOKYO / Leica M4 + Summicron 50mm/f2 (3rd) + Kodak ULTRAMAX 400