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2014.02.22

Leica M2を購入。


iPhone 5S + Instagramで撮影

そろそろ本業のデザインに関するブログを書こうと思っていたのですが、先日初めて訪れた松屋銀座のカメラ市でライカを買い増してしまったがために、結局今回もカメラオタク全開な記事になってしまいました。(正直なところ、デザインの分野では何かを批判する内容しか今は書くネタがないというのもありますが)

後塗りのブラックペイントを施す前提のため、外観の状態は大きな傷や凹みさえなければ何でもOK、塗装の際に分解と清掃/調整もされるため、それで治るレベルの不具合は全て許容範囲内という条件で探していました。
最初はブライトフレーム採光窓の意匠が違う初期型にこだわっていたのですが、なかなか満足の行く個体が見つからなかったこと、相場より安価でファインダーなどの状態も抜群によい中期型のM2があったのでこれに即決しました。シリアルナンバーを調べると1959年製のようです。上野の喜久屋カメラさんのブースで購入しました。
委託販売品のため保証はありませんでしたが、まさに僕が求めていたものが手に入り、店員さんも親切な方でよい買い物でした。

すでにM4とM6を使っているため操作に戸惑うことはなく、当たり前のものが当たり前の場所にある自然なインターフェイスは健在。巻き戻しがクランクでなくノブ式であったり、フィルムの入れ替えが少し面倒になっていますが、撮影しているときの感覚は後のM型ライカと何も変わりません。
個人的にM2の素晴らしい点はファインダーで、ブライトフレームの枠が35mm/50mm/90mmの3種類しかない分、とてもすっきりとした見え方で構図を確認することができます。(これを見た後に最新のM type240のファインダーを覗くとフレームが煩雑すぎて驚きます)

シャッター音は調整にもよると思いますが特にスロー側がM4よりもさらに優しい音質で、すっきりしたファインダーとも相まってもっと写真を撮りたいと思わせてくれる不思議な魅力があります。音量はM4とほぼ同じという印象。これに慣れた人がM6のシャッター音が煩わしいとよく言うのも納得がいきます。もっともそのM6でも、一眼レフなどに比べれば十分に静かですが。

発売から半世紀以上経った今でも、性能や使い勝手の面で普通に通用してしまうLeica M2は亀倉雄策が設計に参加したNikon Fと並んで、モダンカメラの原器といえるのではないでしょうか。デザインという言葉が一般化してきた現代でさえ、Leica M2とNikon Fのプリミティブな美しさは家電量販店に並ぶ数多のデジタルカメラを圧倒しています。

しばらく使ってみて全体のコンディションを確かめた後に、ブラックペイントを依頼する予定。仕上がったら改めてブログに書くと思います。

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