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2009.07.19

世界の終わりと夜明け前

“ソラニン”で有名な浅野いにおの短編集。ソラニンはどちらかといえばハッピーエンドと言える爽やか成分の多い作品だけど、対してこの作品は最初から最後まで本当にどうしようもない感じ。

http://anond.hatelabo.jp/20081213165716には「昔の彼女とヤってしまったような、若者なら誰でも持っている憂鬱さ」っていうレビューが紹介されているけど、僕にとってはこれが一番しっくり来る感想でした。満足感と後ろめたさが同時に成立している。

劇的な展開はないし、何か答えっぽいものを置いていってくれるわけでもない。もしかしたらこの漫画は全く中身のない印刷物の積み重ねなのかもしれないし、とにかくはっきり言えることは、この本の内容が何か読み手のためになることはあり得ない。

つまらない、っていう感想を持つ人がいるのは当然。恐らくこの作品が好きだという人は、必殺の方程式を提示されるよりも、正解なんか無いからと突き放された方がよほどリアリティを感じるのだと思う。自分に酔い過ぎで後ろ向きだと言われても仕方ないけど、たまにこれくらい冷め切った目で街を眺めていると妙に気分がすっきりしたりするから不思議。