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2010.09.06

たまには自分の住んでいる土地を遠くから眺めてみる

半年ほど前に、隅田川付近から撮影した東京スカイツリー。これが最近、千代田区にある僕の事務所付近からも見えるようになってきた。高さは450メートルを超えようとしていて、しかもここから更に200メートル近くも伸びるのだから、何が経済の停滞なんだよとか思ってしまう。

例えば昭和30年代、「自分は一生田んぼを耕していればいい」というような年寄りが建設中の東京タワーを見た時の感覚に近いのかもしれない。別に求めてもいないのに、自分とは全く関係の無いところで大きな力が働いていて、強烈かつ緩やかな引力でそのベクトルに吸い寄せられようとしているような怖さ。そして完成予想図から実体として立ち上がってきた時の、驚くほどそれを自然に受け入れている自分。

2010年。少し前まで、”2010年”なんて遠い未来という認識しかなかった。前2桁を省略して”10年”と書いてもそれが西暦2010年を表しているという認識を持てない。03年とか、97年とかならすぐ理解できるのだけれども。

来年はもう”2011年”である。2011年―――。これからSF作家を志すのは諦めたほうがよさそう。

東京は3,000万の人が暮らしていて、年間130兆円のお金が動く街。都市圏人口も経済規模(域内総生産:GRP)でも世界一。ニューヨークすら抜いている。つまり、世の中で東京よりも大きな街は存在しない。これが2025年には更に拡大して、GRPは200兆円弱、世界一大きな都市であり続けると予想されているらしい。そんな街をフィルムカメラ片手にサンダルで歩くなんて、僕はすでに少し狂っているんじゃないかと思ってしまう時がある。

未来という輪郭の曖昧なイメージの中を生きているような感覚が、東京に住んで1年半経って、逆に強くなってきたと思う。SF作家でもお手上げしそうな風景が広がっている地点から、更にその先を想像する難しさ。大きすぎて、既にどの個人の手にも負えない自然物。

Wikipediaに掲載されている東京の写真がすごい。

http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/b/b2/Skyscrapers_of_Shinjuku_2009_January.jpg