BLOG.MABATAKI.JP

2009.11.20

Chrome OSが変えようとしていること

http://www.chromium.org/chromium-os

ずっと話題になっていたGoogleのOSですが、そのコンセプトを紹介するムービーがついに公開されました。

相当シンプルなシステムになっているようです。イメージとしては今まではWindowsを起動→Chromeブラウザをダブルクリックだった流れが、電源ボタンを押すとブラウザがいきなり立ち上がるという感じかな。7秒で起動するらしいです。ブラウン管のテレビの電源をつけてから画面が映るまでの時間と、だいたい同じくらいだよね。

ブラウザのChromeにはウェブアプリケーションを.exeファイルとしてローカルに置ける機能があるけど、それもこのOSのための伏線だったんですね。同じ名前を冠しているだけあって、Chrome OSの本質はこの使い勝手をシンプルに拡張しているのみ。

恐らくこのOSが変えようとしている一番のことは、コンピュータ上における所有の概念ではないだろうか。今やコンピュータを使っている人々のほとんどはiTunesくらいしか自前でソフトウェアをインストールしていない現状で、Chrome OSの在り方は確かに理にかなっている。シンクライアントのウェブアプリケーションは面倒くさいソフトウェアアップデートを実行する必要もないし、同期ボタンを押さなくても複数の端末で情報を瞬時に共有できる。ただし、それはサービス自体が止められない限りの話。

例えばAdobe Creative Suiteの約款には、仮にAdobe社が解散する場合、ユーザにアクティベーションを解除する方法を無料で提供し、既存ユーザは引き続きソフトウェアを使用し続けることができる、という規約が盛り込まれている。つまり一度買ったソフトウェアには、それを捨てない限り永遠に所有する権利が与えられているのだ。これはコンピュータ登場以前は当たり前のことだったけれども、Chrome OSで提供される機能の数々にはこういった古典的な所有の概念が当てはまらない。

便利だけれども永遠の所有ができない可能性があるものと、面倒くさいけど永遠に所有できるもの、どちらの方が本当に必要なのか。これはなかなか難しい判断ですね。ケースバイケースだとも思うし。